ニデックの業務プレッシャーと不正会計
ニデックの調査報告書が公表されました
ニデックの行っていた不正会計は、
良く練り上げられたような、
単一のスキームというわけではなく、
永守氏からの業績プレッシャーに耐えられず、小さな不正を場当たり的に、各所で積み上げたという印象です。
– 売上の早期計上
– 棚卸資産の評価損の回避
– 固定資産減損の回避
– 資産の評価方法の変更
– コストの資産化
営業利益を必達するようなプレッシャーがかけられており、実際に、決算を締める段階で(つまり期を跨いでから)営業利益を操作することが常態化していたようです。
それに何とか理屈をつけて監査法人を説得したり、虚偽の説明を行うこともあったとのこと。
こうして溜めていった不正会計の積み重ねを「負の遺産」と呼び、それを「構造改革費用」として計上していたということです。
まさに会社ぐるみの構造です。
ニデックほど規模は大きくはないにしろ、ビッグモーターしかり、カリスマとされるワンマンリーダーが鎮座する大組織では、往々にして業績プレッシャーによる不正が横行する構造に陥りやすいです。
中小ならまだしも、大企業になってしまうと、世代に1人の傑物リーダーであっても、1つ1つの事業部や子会社の細かい数値に目配せできるわけがありません。
周囲はイエスマンで固められるので、不都合な報告は上がりにくくもなります。
とはいえ、これから上場を目指そうというスタートアップなど、成長の勢いがある中小企業では、カリスマワンマンリーダーは極めて頼もしい存在です。
どのタイミングで、会社は「自分のもの」であるという考えから、「社会の公器」に意識を変更できるか、そもそも出来るのか、というのは、普段から経営者に接している立場からすると悩ましい論点の1つです。
